【論文公開】

当院作業療法士の安宅航太が共同執筆した論文がJournal of Cerebral Blood Flow & Metabolism(impact factor;6.597)に掲載されました。

DOI:https://doi.org/10.1177/0271678X231202594

「Randomized placebo-controlled trial of CL2020, an allogenic muse cell–based product, in subacute ischemic stroke」

Kuniyasu Niizuma , Shin-Ichiro Osawa, Hidenori Endo, Shin-Ichi Izumi, Kota Ataka, Akihiro Hirakawa, Masao Iwano and Teiji Tominaga


Muse細胞は内因性の多能性幹細胞であり、静脈注射後、損傷した組織に選択的にホーミングし、分化によって損傷した細胞や失われた細胞を補充することができる特徴を持つ幹細胞です。今回我々は、世界初となるこの幹細胞治療の無作為化二重盲検プラセボ対照試験を35名の脳梗塞対象者(介入群25名、対照群10名)に実施しました。その安全性と効果検証を行った結果、亜急性虚血性脳梗塞患者に対して有効な治療法である可能性を示しました。

特に我々リハビリテーション職として注目したいところは、上肢のFugl meyer Asessmentにおいて、介入群が対照群より有意に改善を示したということです。今後の脳卒中治療にとって非常に大きな一歩となることが期待されます。

オープンジャーナルとなっておりますので、ぜひご一読下さい!

尚、今回のMUSE細胞治験には当部の他スタッフや大学院生も研究データ収集として貢献しました。

(以下順不同、すでに退職しているスタッフも含む)
理学療法士:辻村淳、関口雄介、本田啓太、小丹晋一、高橋晋平、蘓武倫絵、和地泰彦、佐々木明子、鈴木栄三郎
作業療法士:佐藤亮太、宍戸祐介、上村謙弥

2023年10月27日