3Dプリンタを作業療法室に導入しました!

このたび当院では、作業療法室に3Dプリンタを導入いたしました。リハビリテーションの現場において、より個別性の高い支援を実現するための新たな取り組みです。
近年、3Dプリンタは医療現場でも徐々に普及しつつあります。設計から出力までのスピード、自由な形状設計、そしてコストパフォーマンスの高さにより、日常的なリハビリ支援ツールの作成手段として注目されています。
今回の導入により、作業療法士が患者さん一人ひとりのニーズや身体特性に合わせて、カスタムメイドの訓練器具や補助具を短期間で作成できるようになりました。たとえば、上肢機能訓練として箸操作を練習するための段階づけされた訓練物品、巧緻動作に用いる道具の持ち手、靴べらや取り付け式ジッパーなどの自助具など、既製品では対応が難しい細やかな調整が可能です。すでに我々も試験的に作成してみたところ、非常に簡便で有用性の高いものを作ることができ、今後の臨床現場で大いに役に立ってくれると期待されます。
また、これまで手作業で行っていた支援具の加工に比べて、3Dプリンタによる出力は再現性が高く、デザインの蓄積・共有も可能です。他職種との連携も円滑になり、チームとしての支援力の強化にも寄与するものと考えています。
私たちは、今後も作業療法の質を高め、患者さん一人ひとりにより適した支援を届けるため、技術の導入と工夫を重ねてまいります。