Case of the weekにて研究発表を行いました!

 

 

2025年11月4日、当院理学療法士の星川恭賛(ほしかわ きょうすけ)が、リハビリテーション科合同で実施している「Case of the Week」カンファレンスにて研究報告を行いました。

<発表タイトル>
肩腱板断裂における残存腱板筋の代償的作用の検証

本研究は、テキサス大学サンアントニオ校 医工学部との国際共同研究として実施されたものです。
肩腱板断裂では、上腕骨頭が上方に偏位しやすく、疼痛や機能障害の一因となることが知られています。しかし、断裂後に残存する腱板筋がどの程度この偏位を抑制できるのかについては、十分に明らかにされていませんでした。
本研究では、新鮮凍結肩を用いた実験により、後上方断裂(棘上筋腱+棘下筋腱断裂)における残存腱板筋の代償的作用を評価しました。その結果、小円筋および肩甲下筋が代償的に働くことで、上腕骨頭の上方偏位を抑制できることが明らかになりました。
一方で、後上方断裂に加えて肩甲下筋腱の上部1/3まで断裂が進行した場合には、代償効果が不十分となり、骨頭偏位を抑制できないことが示されました。
これらの結果から、保存療法では小円筋・肩甲下筋に着目した筋力強化が有効となる可能性、また外科的治療では肩甲下筋の修復が重要となる可能性が示唆されました。

<原著論文>
・Muscle Compensation Strategies to Maintain Glenohumeral Joint Stability in Rotator Cuff Tears: A Cadaveric Study
・DOI:10.2106/JBJS.24.00411

当日は多くの診療科から質問が寄せられ、活発なディスカッションが行われました。今後もリハビリテーション部では、研究成果を臨床に還元しながら、より良い医療提供を目指してまいります。

2025年11月27日